ショートコメント・日本経済 2008/02/12
下方修正された2008年の世界経済見通し
IMF(国際通貨基金)は先ごろ、昨年10月に発表した世界経済見通しを改定し、07年の実績推定を上方修正する一方、米国のサブプライム(信用力の低い借り手向け)ローン問題に端を発する金融市場の混乱の影響を背景に、08年の見通しを0.3ポイント引き下げました。
08年予想の下方修正は、サブプライムローン問題の影響を強く受ける先進国経済の鈍化を主な背景としたものですが、新興国の見通しも、輸出の鈍化などから引き下げられました。しかし、金融市場の混乱の新興国への影響は過去に比べると今のところ小さく、一部を除くと資本流入は好調です。そして、内需の堅調や政策面の向上、資源輸出国では食料・エネルギー価格の上昇からの恩恵もあり、新興国経済は堅調を続けています。
世界経済は、新興国の高成長を牽引役として、今回の下方修正後でも5年連続で前年比+4%を上回る成長を続ける見通しです。また、IMFは、新興国の強力な内需が、見通しの上振れにつながる可能性に言及しています。ただし、現状では、金融市場の混乱が先進国の内需を更に縮小させ、それが新興国に一層深刻な波及効果をもたらすという、下振れリスクの方が大きいと指摘しています。特に、国内での資金需要の高まりに対応するにあたって、海外からの資金調達に大きく依存している東欧などへ大きく波及する可能性があり、注意を促しています。


